鼻の病気とは

鼻については、臭いを嗅ぎ分ける嗅覚のほか、呼吸器官としても大切な働きをしています。嗅覚に関して言いますと、鼻腔の真上、嗅上皮のさらに奥にある嗅球は臭いを感じる部分です。ここで臭いに関する情報を電気信号に変換し、脳にそれが伝えられるようになります。

また呼吸器官についての働きとしてですが、鼻の穴は呼吸のための通路でもあるのですが、内側にある鼻毛がホコリや病原体等の侵入を防ぎます。その奥にある鼻腔は、吸入した空気の温度や湿度を調整する機能があります。なお呼吸は口でもできますが、喉などにはこのような機能がないのでダイレクトに外気を吸い込むことになります。したがって、病気に罹患するリスクが高くなります。

鼻が慢性的に詰まるなどして鼻呼吸ができないなど以下の症状に心当たりのある方は、一度当院をご受診ください。

  • 鼻がつまって鼻呼吸ができない
  • 鼻水が出る、止まらない
  • くしゃみが止まらない
  • 鼻血が出ている
  • 臭いを感じることがない
  • 鼻がくさい
  • 鼻を強く打つなどした
  • 鼻の周囲に腫れ、かゆみがある
  • いびきがよく出る
など

主な鼻の病気

急性鼻炎

鼻炎は、鼻の穴の粘膜に炎症が起こっている状態です。このうち急性鼻炎は、ウイルスや細菌、化学物質などが原因となり、急に発症するタイプの鼻炎です。多くの場合、風邪をひいたときに炎症が起こりますが、しばらく安静にしていれば治癒します。鼻や咽喉で細菌などが増殖すると、これを排除しようとして粘膜に炎症が起こります。これに伴い、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、咳、喉の痛み、発熱、頭痛などに悩まされます。体力が十分についていないお子さまの場合、急性鼻炎が悪化して急性中耳炎や副鼻腔炎、咽頭炎などの原因ともなります。急性鼻炎自体はよくある病気ですが、軽視せずにしっかり治療することが大切です。

慢性鼻炎

急性鼻炎を繰り返したり長引かせたりすると、鼻の粘膜が慢性的に赤く腫れてしまい、慢性鼻炎に至ります。なお、この病気には慢性単純性鼻炎と慢性肥厚性鼻炎の2つのタイプがあります。前者の場合は、粘膜が赤く腫れた状態が継続するのですが、通常は片側のみ、または左右交互に生じます。後者の慢性肥厚性鼻炎は、粘膜が厚く硬くなってしまうタイプであり、両側同時に起こります。いずれの場合でも、鼻水、鼻づまりなどの不快な症状が長引きますが、お薬を使って治療していくと、通常は数日ほどで症状が治まります。

副鼻腔炎

鼻腔の周りには、左右それぞれに上顎洞・篩骨洞・前頭洞・蝶形骨洞と呼ばれる4つ(左右合計で8個)の空洞があります。この空間(副鼻腔)は鼻腔とつながっているため、鼻腔に侵入した細菌などが副鼻腔にも広がり、炎症をきたすことがあります。これが「副鼻腔炎」です。細菌やウイルスだけでなく、アレルギー反応によって引き起こされることもあります。

副鼻腔炎には、急性に発症して1ヵ月以内に症状が治まる「急性副鼻腔炎」、急性副鼻腔炎が治りきらずに炎症が慢性化する「慢性副鼻腔炎」、鼻の中にできたポリープが原因となる「好酸球性副鼻腔炎」など、様々なタイプがあります。急性副鼻腔炎や慢性副鼻腔炎ならば、まずお薬によって治療しますが、好酸球性副鼻腔炎の場合は内視鏡を用いた手術を行います。慢性副鼻腔炎がなかなか改善しないときも、手術を検討することがあります。

鼻出血

鼻出血は、文字通り鼻の中で出血をきたしている状態です。多くの場合、鼻をぶつけたり、指の爪などで鼻の中の血管を傷つけてしまう事で起こります。鼻の粘膜は薄い構造になっており、表面付近に毛細血管が走行しています。そのため、ちょっとした刺激でも出血することがあります。このような場合は、指先で患部を15分ほど圧迫することによって出血を止めます。なお、鼻出血が繰り返されるときは、何らかの血液疾患や肝硬変、糖尿病などの病気が潜んでいる可能性があります。患者様自身で「鼻出血は大したことがないだろう」と自己判断したりせず、まずは医療機関を受診することが大切です。